現在は病院で最期を迎えることがほとんどです。医師から危篤が告げられたら、親族へ連絡を取ります。
一般的な目安は本人を中心とした二親等以内の血族(父母・祖父母・きょうだい・子・孫)ですが、心の動揺で連絡の重複やモレを起こしてしまわないよう、まず容態を見守り、落ち着いてから冷静に行います。院内で携帯電話は使えないのが普通ですので、前もってテレホンカードやアドレス帳を用意しておけば速やかです。
臨終が確認され、器具を外したところから、長いお別れの儀式が始まります。
ガーゼや麺棒に水を含ませ、家族が順に故人の唇を湿らせます。もともとは蘇生を願って生きているうちに行いましたが、現在は亡くなった直後に行います。
家族だけでひとときを過ごした後、病院側で遺体の処置が施されます。全身を清拭し、口、耳、鼻、肛門に脱脂綿を詰め、瞼や口を閉じてから「死化粧」を施します。
死化粧は最近「エンゼルメイク」とも呼ばれ、最後の看護行為として医療従事者も重要視しています。そして最後に新しい下着と服をつけます。
身支度を終えたなきがらは、霊安室から自宅または斎場へ運びます。
葬祭会社が決まっていればそのまま任せればよいのですが、決まってない場合、ここで病院紹介の葬祭業者と顔を合わせることになります。
搬送だけお願いすることも可能ですので、葬儀についてはあわてず帰宅後によく考えて決めることをおすすめします。
搬送された遺体は北枕の布団に寝かせ、枕飾りをして納棺まで安置します。遺族はここからたいへん忙しくなります。
遺影写真を選び、役所に提出する死亡届を書き、葬儀案内や葬儀の手配とともに喪服や現金の準備もしなければなりません。喪主ひとりの負担が大きくならないよう、協力しあって進めていきます。
お通夜の前に遺体を納棺します。出棺までの間、身内は線香と灯を絶やさずに寝ずの番をするのが通例ですが、最近は寝泊りできない斎場もあるようです。
遺族は通夜から喪服を着ますが、必ずしも和服である必要はないそうです。ただでさえ慣れないことの連続で疲れも溜まりますから、できれば無理のない装いで。
お通夜の次第は葬祭業者がほとんど取り仕切ってくれますが、現金には一切触れませんので、あらかじめ信頼のおける知人に受付と香典預かりを頼む必要があります。